・対応
・応対
この2つの単語の違いについてご存知でしょうか?
どちらも「応ずる」「対する」の漢字を使うので、ニュアンス的に似たイメージはありますが、どう違うのかと聞かれるとよく分からない・・という方もいらっしゃるのでは?
「対応」「応対」それぞれの意味と、使い分けの仕方についてまとめましたので、ビジネスシーンでのご参考になさってください!
対応と応答、それぞれの違いは?
まず、広辞苑でそれぞれの単語を引いてみると、
■対応
- 互いに向き合うこと。
- 両者の関係がつり合うこと。
- 相手や状況に応じて事をすること。
■応対
相手になって受け答えすること。
となっています。
「対応」は相手や状況に応じて処置することを指し、相手が人であったり、物や現象であったりします。
一方、「応対」は相手に応じて受け答えするという意味になり、相手は必ず人となります。「電話応対」や「お客様応対」など、特に電話や接客で使われることが多いですね。
つまり、「応対」と「対応」の違いは、
・相手が人に限定されるか?
・それとも状況に応じるときか?
という点になります。
例えば、
「応対がいい」=態度や言葉づかいが良いこと
「対応がいい」=具体的な対策を施してくれること
を指すのです。
対応と応対はどう使い分ける?
実際のビジネスシーンでは、お客様など社外の方とのやりとりにおいて、
- 相手の気持ちを受け止めて、想いに沿った受け答えをする
- 相手の不安や不信を取り除く
対応
- 事実を理解し、問題解決のための行動をとる
ということになります。
具体的な行動としては、たとえば困っている相手の方に対して、
- 「それはお困りですよね」などと気持ちに沿った声をかけるのが「応対」、
- 「その件についてはこのように解決できます」と解決策を示すのが「対応」、
ということです。
「応対」と「対応」はどちらが大切、という優先順位はありません。
なぜなら、相手や状況によってどちらを優先すべきかが変わってくるからですね。
いち早く問題解決をしたい相手の方にとっては「それはご不便ですよね」などという言葉を繰り返されるよりも早く解決策を調べて示してくれる「対応」が優先されるべきです。
問題が起きたことによる心の動揺を伝えたいと考えているお客様には、規定を粛々と述べるよりもまず先に相手の気持ちを理解して相槌を打つ、「応対」が大切になるのです。
相手の方が「応対」「対応」どちらに比重をおいた希望をされているのか、見極めを間違ってしまうと最悪の場合クレームに発展してしまいかねません。
ですが、しっかり使い分けることが出来れば相手の方から高い評価を得ることができるんです。
まさに諸刃の剣といえますね。
※電話応対はビジネスマナーの基本中の基本ですね。たまにチェックしてみましょう!
似て非なる二つの使い分けがとても大切!
「対応」「応対」、似ているようでビジネスシーンにおいては全く別の行動を指しています。
とくにお客様からの相談やクレームに応じる際は、この二つの使い分けがとても大切になります。
私が以前お客さまと接する業務をしていた際のことをふりかえると・・・
- 男性は女性よりも「対応」に比重を置く方が多い
- 年配の方は若い方よりも「応対」に重きを置くことが多い
という印象がありました。
あくまでも一人一人の方、または内容によって違ってきますね。
「対応」と「応対」の使い分けの上達のためには、「もし自分が相手の立場だったら」という想像力を働かせてその都度比重を変える訓練をしていくと良いのではないかと思います。
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