カレーの付け合せの定番といえば、らっきょうを上げる人も多いのではないでしょうか。酢漬けのらっきょうは甘辛く、シャキシャキした歯ごたえが美味しいですよね。
そんなお馴染みのらっきょうなんですが、「畑の薬」と呼ばれるほど栄養豊富な食べ物なんです!栄養効果があるなら、ぜひ毎日でも食べたくなりますね。
そんな「らっきょう」の栄養や効果、そして食べるときの注意点についても紹介していきます。ぜひ参考にしてください。
らっきょうに含まれる栄養は?
100gあたりの主な栄養
らっきょう(辣韮・薤・辣韭)はヒガンバナ科ネギ属の野菜で、主に中国が原産地です。根元の膨らんだ部分「鱗茎(りんけい)」を、主に酢漬けにしていただきます。
▽らっきょうの収穫と切子さん
らっきょうは砂地を好む植物です。こちらは鳥取県北栄町での動画ですが、収穫するのも大変そうですね。
そんならっきょうの100gあたりの栄養価を紹介します。ちなみにらっきょう1個は6g前後なので、100gですと15~16個と考えてくださいね。
栄養素 | 値(100gあたり) |
---|---|
カロリー | 118kcal |
ビタミンB | 0.05mg |
ビタミンB6 | 0.12mg |
ビタミンC | 23mg |
ビタミンE | 0.8mg |
ナイアシン | 2.1mg |
パントテン酸 | 0.56mg |
カリウム | 230mg |
食物繊維 | 19g(水溶性) |
2g(不溶性) |
実はらっきょうはビタミンCを含む食べものです。あまりそういったイメージはないかもしれませんね。その他にもビタミンB・ビタミンEなども含まれており、またカリウムや食物繊維などの成分も豊富に含まれています。
その他、らっきょうに含まれる栄養素は?
らっきょうは主なビタミン・ミネラル以外にも、次の栄養を持つ野菜です。
- 硫化アリル
- アリシン
- ジアリルジスルフィド
- フルクタン
- フラボノイド
- サポニン
この中の
- 「硫化アリル」はネギ科特有の匂いの元
- 「アリシン」はニンニクに多く含まれる匂いの元
また、「ジアリルジスルフィド」は「二硫化アリル」とも呼ばれますが、こちらもネギ科特有の匂いの元なんです。
一方で、消臭効果で知られる「フラボノイド」も、実はらっきょうに含まれているんですよ。
らっきょうの効果は?
腸内環境を整えてダイエット効果に
らっきょうが「畑の薬」と呼ばれるのは、様々な効果が期待できるからです。
例えばらっきょうには、野菜の中でもトップクラスの水溶性の食物繊維が含まれています。
食物繊維には水溶性と不溶性とありますが、腸で膨らんでスッキリさせるのは不溶性の食物繊維。一方の水溶性は腸内でゲル状となり、これが腸内の善玉菌のエサになります。
水溶性の食物繊維が多いため、腸内環境が整って、自然とお通じがよくなるんですよ。
更には糖分や脂肪を素早くエネルギーに変換してくれる、ビタミンB群も豊富です。むくみ改善効果のあるカリウムも含まれるため、健康的なダイエットの手助けにもなってくれますよ。
生活習慣病予防に
ゲル状になる水溶性食物繊維には、炭水化物の吸収を穏やかにする効果があります。炭水化物が急激に吸収されると血糖値が上がりやすくなり、生活習慣病の原因になります。
その炭水化物の吸収を穏やかにすることで、生活習慣病の予防につながるんですね。
また水溶性食物繊維の一種であるフルクタンには、腸内のコレステロールを排出する効果があります。悪玉コレステロールも生活習慣病の原因となるので、穏やかに対策が取れるんですよ。
血液サラサラ
匂いの元である硫化アリルには、血液をサラサラにする効果があります。またジアリルスルフィドとアリシンには、血液を固まりにくくして血栓を予防する効果も期待できます。
血栓がなく血液が流れやすい状況は、動脈硬化や脳卒中・心筋梗塞の予防にもつながります。
抗酸化作用とガン抑制に
やはり匂いの元となるジアリルスルフィドには、活性酸素を取り除く効果があります。その一環で、がん細胞の抑制効果も期待できます。
またフラボノイドは強い殺菌効果から、胃がんの原因の一つであるピロリ菌対策にも効果的。サポニンの抗酸化作用と合わせて、日常的ながん対策にらっきょうはおすすめです。
らっきょうを食べるときの注意点は?
らっきょうは1日3~5粒
らっきょうを一度にたくさん食べたからと言って、すぐに体に良い効果があらわれるものではありません。
またガン抑制の効果についても確実というわけではありません。あくまでも摂取することで「期待できる」といったものになります。
さらに「らっきょう」に含まれるジアリルスルフィドは、胃を刺激する要素もあります。そのため食べすぎると、胃もたれなどの症状が出てくることもあります。
1日に食べるらっきょうの量は、小粒で5個程度。大粒なら3個程度にとどめておくのが良いですね。
らっきょうの匂いに要注意
らっきょうに含まれる成分は、体にうれしい効果があるものばかり。しかしその一方で匂いの元となる、硫化アリル・ジアリルスルフィド・アリシンといった成分も含まれています。
そのため、ネギやニンニクのような強い匂いが、体臭や口臭として出てしまうこともあります。
誰かと会う予定がある日は、食べるのを避けたり、牛乳と一緒に食べるようにすると安心ですね。
らっきょうは美味しいけれど程々に
らっきょうは「畑の薬」と言われるほど、様々な体に良い効果が期待できる食品です。生活習慣病予防や血液サラサラ効果、さらにはがん対策といった効果も期待できるほど。
しかし記事で説明したとおり、薬というわけではないので過剰な期待は禁物ですね。また匂いが強く、胃が荒れる可能性もあるので、一日3~5個を目安にいただきましょう。
カレーライスでおなじみですが、他にも日常的に食べたいらっきょう。ぜひ料理に上手に活用しましょう!
コメント