バーベキューの網焼きにアクアパッツァ、桃の節句のお吸い物に炊き込みご飯…。はまぐりをおいしく頂くレシピは、たくさんあります。
プリプリした大きな身は、ジューシーで味わい深く、幸せな気分になりますよね。大きな身は、食卓を華やかに、豪華に演出してくれます。
しかし、「ジャリッ!」という音と共に砂を食べてしまったことはありませんか?我が家では何度も経験しています。
せっかくおいしく調理できても、一気にがっかりした気持ちになってしまいます。「ジャリッ!」とした後の、子どもたちのショックを受けた顔は忘れられません。
そこで、簡単にできるはまぐりの砂抜き・保存方法をご紹介します。
なぜ、はまぐりの砂抜きは必要?
なぜ砂が入っているの?
はまぐりなどの二枚貝は、潮干狩りで実感できるように、砂の中で生活していますよね。砂の中でプランクトンを食べています。
水管と呼ばれる管から水と一緒に入ってきたプランクトンを、エラでこしながら要らない物を除けて外に吐き出すのです。この要らない物の中には、もちろん砂も含まれていますが、構造上砂が残ってしまいます。
そのため、人間がはまぐりを食べるためには砂抜きをする必要があるのです。
スーパーで買ったはまぐりも砂抜きが必要?
上記のはまぐりの構造を考えると、潮干狩りで獲ったはまぐりに砂抜きが必要なのはわかりましたよね。
では、スーパーで売っている「砂抜き不要」と表示をされているはまぐりは、「砂抜きが不要なのでは?」と思う方も多いと思います。私もそう思っていました。それでも「ジャリッ!」としたことがありませんか?
なぜそのようなことが起きるのかというと、見た目だけでは砂抜きができているか、わからないからです。
「ジャリッ!」となる可能性を少なくするためには、たとえ「砂抜き不要」の表示がされていても、砂抜きをすることをおすすめします。
はまぐりの簡単な砂抜き方法
では、簡単な砂抜きの方法をご紹介します。案外難しいことではないのですよ。
基本の砂抜き方法
「潮干狩りで獲ったはまぐり。今日は夕方の帰宅になったから、明日以降食べよう!」
「はまぐりが安いから、買っておいて保存したい!」
という、急いでいない時には、この基本の砂抜き方法がおすすめです。
- はまぐりを擦り合わせて、ゴリゴリと表面を洗います。
- 海水程度の濃度の塩水を用意します。海水程度の濃度は塩分約3%です。1L当たり30gと覚えると簡単です。
- ボールやバットの底に網やザルを敷いて底上げします。これをしないと、せっかく吐き出した砂を、また飲み込んでしまうのです。
- 重ならないように、3の網やザルの上に並べます。
- 新聞紙などを、ボールやバットの上にかけて、暗く静かな場所に置きます。水温が20℃前後に保てそうな常温の場所が良いです。海の砂の中だとはまぐりが錯覚する環境にしてあげましょう。
- 潮干狩りなどで獲ってきたはまぐりは4時間前後、スーパーで買ったはまぐりは2〜3時間浸けておきます。
こちらは、あさりバージョンの基本の砂抜きですが、やり方はほとんど同じです。動画で
観ると分かりやすいですよね。
「あさりの砂出し(失敗しない砂抜きの方法)」
短時間での砂抜きの方法
「今日獲ったはまぐりを今すぐ食べたい!」
「本日の夕飯のメインは、本日特売のはまぐりにしたい!」
そんな時には、こちらの短時間でできる砂抜き方法をおすすめします。
- ボールやバットなどにはまぐりを入れて、50℃のお湯を注ぎます。真水で大丈夫です。
- 5分待ちます。
- そのまま、はまぐり同士をやさしく擦り合わせて表面を洗います。
短時間でできる方法は簡単ですが、日持ちしません。当日調理するか、この後ご紹介する
保存方法で保存してください。
砂抜き後のはまぐりの保存方法
冷蔵保存
2〜3日であれば、冷蔵庫で保存することができます。
- 砂抜きが完了したら、少し湿らせた新聞紙に包みます。
- (1)を密封しないようにビニールでやさしく包んでから冷蔵庫へ。
冷凍保存
多少風味は落ちてしまいますが、冷凍庫では数か月間保存することができます。
砂抜きが完了したはまぐりを、ジップロックなどに入れ、密封して冷凍します。これ以上の説明はないほど、簡単ですね。
食べる時は、凍ったまま調理します。そうすると、はまぐりがきれいに開きます。
砂抜きも保存も簡単だった!
はまぐりの砂抜きには、じっくり抜く方法と、短時間で抜くことができる方法があるのですね。難しそうで尻込みしていましたが、家にある器具や塩水などを準備すれば、はまぐりが砂を吐いてくれるのだから案外簡単です。
じっくり時間をかけて、ニュッと「はまぐり」が顔を出すところを観察するのも面白そうです。子どもたちと一緒に見るのも楽しそうですね。
一方で、「すぐに調理したい!」という時には、短時間でできる砂抜き方法があるのも便利です。
また、砂抜きをした後に冷凍保存が可能なのも嬉しいポイントです。1つずつバラバラに冷凍すれば、少しずつ調理できるので、お料理のバリエーションも広がりそうですね。
状況にあった砂抜きと便利な保存方法で、はまぐりをおいしく頂きましょう。
コメント