私達が健康的に生きていくには、様々な栄養素を食事などから摂取する必要があります。
各種ビタミン・タンパク質・鉄分・カリウム・食物繊維など、名前を挙げていくとキリがないほど。
これらの必要な栄養素の中で、あまり知られていないものに「葉酸(ようさん)」があります。栄養素してはあまり馴染みがありませんが、実は妊婦さんにとって重要な栄養素なんですよ。
妊婦以外もきちんと摂取したい葉酸の効果についてと、多く含まれる食品について紹介します!
葉酸とは?
ビタミンBの一種
葉酸はビタミンBの一種で、水溶性の性質を持つビタミンです。ビタミンBは合計で8種類あり、まとめて「ビタミンB群」という呼ばれ方をすることも。
この様にまとめられた場合、葉酸もビタミンB群として含まれています。
葉酸はその名の通り、野菜の葉の部分に多く含まれる栄養素。葉酸が発見された時も、ほうれん草の葉から発見されたほどなんですよ。
弱点は熱と吸収率
葉酸は、熱に弱く、調理する際に熱を加えると葉酸が壊れて減ってしまいます。
また多く摂取しても体内への吸収率があまりよくなく、思うように体内に取り込めない欠点も。一般的に葉酸を摂取した場合、体内に吸収されるのは半分程度というデータもあります。
そのため意識して多く摂取しないと、葉酸不足になりやすいんですね。
葉酸の効果とは?
細胞が元気に
葉酸は細胞分裂と、DNA合成に必要不可欠な栄養素。そのため新陳代謝を活発にし、元気な細胞を作るためには葉酸が欠かせません。
葉酸を摂取することで、
- お肌や髪
- 弱った内臓
などを元気にする効果があります。
造血効果
葉酸は細胞を作るのに必要な栄養素ですが、血液を作る際にも必要な栄養素。
ビタミンB12と一緒に摂取することで、血液を作る赤血球を多く作ります。このため造血作用が働き、悪性貧血の解消へとつながります。
心臓疾患を予防
葉酸には動脈硬化を引き起こす、「ホモシステイン」という成分を薄める効果が。
その結果動脈硬化が原因で起こる、高血圧や心臓疾患予防が期待できます。
生理前のイライラが
葉酸を含めたビタミンB群には、ホルモンバランスを整える効果が。
そのためホルモンバランスの乱れから起こる、
- 生理前のイライラや頭痛などの不調
- うつうつとした気持ち
などを和らげる効果も期待出来ます。
子供のために葉酸は重要!
子供を授かりたい女性や妊婦さんにとって、葉酸は更に重要な栄養素です。妊婦は1日に440μg~480μg必要とされ、これは成人の必要量(240μg)の約二倍となります。
子供を望む女性が葉酸を摂取することで、
- 葉酸の細胞を活性化する効果によって、健康で元気な子供が妊娠しやすい体に
- 先天性の障害のリスクを軽減するというデータもある
- 造血効果により妊娠中の貧血予防やつわり軽減にも効果
など、お腹で育つ赤ちゃんの体づくりには、元気な細胞を作る葉酸は欠かせませんね。
葉酸が多く含まれる食品は?
ほうれん草
葉酸を多く含む野菜の代表格が、ほうれん草。
100g中に生の状態で210μg、茹でた状態で110μgの葉酸を含みます。加熱に弱い葉酸ですが、ほうれん草は手軽で量が食べられる野菜なのが嬉しいですね。
ほうれんそうのおひたし
・ほうれん草を茹でるコツは、根本を先にお湯に入れる事と茹でたら冷水に晒すことです。
鶏レバー
肉類の中では、レバーに多く葉酸が含まれます。特に鶏レバーは100g中1300μgの葉酸を含み、レバーの中でもクセが少なく食べやすいのでオススメ。
ただし妊婦の場合、子供の障害リスクが上がりやすいビタミンAも多く含むので注意が必要です。
納豆
好き嫌いの別れる食べ物ではありますが、納豆も葉酸を多く含む食材。
100g中120μgの葉酸を含み、加熱しないで食べられるため熱で壊れにくいメリットもあります。食欲が無い時でも、ご飯に乗せて食べられる気楽さで妊娠中でも食べやすいのでは。
焼き海苔
食べられる量を考えると現実的ではありませんが、焼き海苔には葉酸が多く含まれます。
その量は、100g当たりで1900μg。一般的に売られている大きさが1枚あたり3gなので、1枚当たりの葉酸は57μgという計算に。
おやつとして味付き海苔を食べたり、刻み海苔を食事に取り入れるなど工夫が必要ですね。
葉酸で細胞から元気に
葉酸は細胞を作るのに欠かせない栄養素で、美肌や美しい髪作りにとても役立ちます。
造血効果で貧血予防にも役立ち、生理前のイライラにも効果があるのも嬉しいですね。
何よりも元気な赤ちゃんを育てるためには、葉酸は絶対に必要な栄養素。赤ちゃんのためにもいつも以上に、不足しがちな葉酸をしっかり補いたいですね。
特に妊婦にとって重要な葉酸をしっかり摂取して、細胞から元気になりましょう!
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