春から初夏にかけて旬を迎える山菜、わらび。
わらびを使ったお料理をいただくと、春の訪れを実感しますよね。
でも、
「旅館やお料理やさんでしか食べたことがない」
「調理方法がよくわからなくてプロの料理のイメージ」
という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
わらびはあくが強い食材ですが、重曹を使って簡単にあく抜きをすることができるんです。
重曹を使ってわらびのあく抜きをするやり方や、保存方法などについてまとめました。
わらびは何故あく抜きをしないといけないのか?
わらびは、虫に食べられてしまわないためにプタキロサイド(ptaquiloside)という毒素を約0.05〜0.06%含んでいます。
そのため、わらびをあく抜きをしないまま大量に食べると「全身が出血症状となり、骨髄が次第に破壊される」という非常に恐ろしいことがいわれています。
でもあく抜きをすることでわらびの毒性をなくすことができますので安心してください。しっかりとあく抜きはするようにしましょう。
重曹を使ったわらびのあく抜き方法
わらびは重曹を使って簡単にあくを抜くことが出来ます。
用意するもの
- わらび: 約200グラム
- 水: 約400ミリリットル(わらびの2倍の量)
- 重曹: 小さじ半分~0.8杯(最大でも水の量の1%以下に)
- 鍋(わらびが十分に浸る大きさのもの)
重曹を使ったわらびのあく抜きの手順
- 大きめの鍋に水を入れ火にかける
- わらびの根元が固いのが気になるようであれば切り取り、穂先が開きすぎている部分も取り除く
- わらびを水洗いする
- 鍋の水が沸騰したら重曹を入れ、かき混ぜて火を止める
- 湯の粗熱が取れたら、わらびを完全に湯に浸す
- そのまま半日ほどおく
- わらびが好みの固さになったらあく抜き終了
- 鍋から取り出し、水道水などの流水で洗い流す
これでわらびのあく抜きができました。
ポイントは湯の粗熱をとることと、重曹を多く入れすぎないこと。
わらびがドロドロに溶けてしまい、食感を損ないます。もしわらびの苦みが苦手という方は、あく抜き終了後、調理前に下茹ですると苦みを抑えられますよ。
重曹が無い時のあく抜きの方法は?
家に重曹がないというときも、小麦粉と塩を代わりに使うことでわらびのあく抜きができます。
用意するもの
- わらび: 約200グラム
- 水: 1500ミリリットル(わらびの7.5倍の量)
- 小麦粉: 大さじ6
- 塩: 小さじ2
水・小麦粉・塩はわらびの量に合わせ上記の割合で加減してください。
小麦粉と塩を使ったわらびのあく抜きの手順
- 上記と同様に、わらびの根元と穂先を取り除き、水洗いする
- 鍋に水・小麦粉・塩を入れ、かき混ぜて火にかける
- 水が沸騰したらわらびを入れ、弱火にして3~4分煮込んで火を止める
- わらびを冷水に取り、10分間浸す
- わらびをザルに開け、水洗いする
この方法では、わらびから出てきた「あく」を小麦粉が吸着してくれます。
15分ほどであく抜きできますので、急いでいるときにオススメです。
わらびの保存方法は?
あく抜きしたわらびは、冷蔵または冷凍で保存することができます。
冷蔵保存する
あく抜き終了後のわらびを水に浸け、冷蔵庫で保存します。水を毎日取り換えれば一週間ほど保存できますが、少しずつ風味や食感は損なわれてしまいます。
冷凍保存する
あく抜きしたわらびの水気を切って、食べやすい大きさに切り、一度の料理に使う分量ずつラップして冷凍庫で保存します。
お料理のとき、すぐに使えてとっても便利です。
手軽で美味しいわらびのレシピ、お試しください!「山菜混ぜご飯」
わらびを使った料理で春を感じる食卓に
これまで、わらびは食材としてあまりなじみがなかったという方もいらっしゃると思いますが、あく抜きはそれほど手間もかからず覚えてしまえば簡単です。
毎年、春が来るたびに旬の香りを食卓にのせることができて、家族からも「お料理上手!」と見直されてしまうかもしれません。
わらびを使った天ぷら、おひたし、炊き込みごはんなど、是非チャレンジしてみて下さいね!
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