- ブイヨンとコンソメの違いについて
- それぞれの使い分け方
目次
ブイヨンとは

西洋料理のだし
ブイヨンは、西洋料理における「だし汁」のこと。 ちなみに「ブイヨン」はフランス語ですが、英語だと「スープストック」と呼ばれています。 ブイヨンは簡単に作れそうなイメージがありますが、本来は手間と時間のかかるもの。肉・魚・香味野菜などを、アクを取りながら何時間も煮込んでようやく完成します。 しかもこれは料理ではなく、あくまでも味のベースとなるもの。ここから様々なスープや料理へと発展するため、実はとても奥深いものなんですよ。チキンブイヨンの作り方 https://youtu.be/kje58-ntWAo ※2時間近く掛けて、じっくり煮込んで作られていますね。
ブイヨンはひとつじゃない
和食では料理に合わせて、昆布やカツオなどで出汁を取りますよね? 西洋料理でも同じで、料理に合わせて複数のブイヨンを使い分けます。
- 野菜から出汁を取った、ブイヨン・ド・レギューム
- 魚から出汁を取った、フュメ・ド・ポワゾン
- 鶏の肉や骨から出汁を取った、ブイヨン・ド・ヴォライユ
- 牛の肉や骨から出しを取った、ブイヨン・ド・ブフ
コンソメとは

ブイヨンをベースに
コンソメはブイヨンをベースに作られる、透き通った琥珀色をしたスープのこと。 日本では野菜や肉を入れるイメージがありますが、実はスープがメインで具はほとんど入りません。 コンソメはブイヨン以上に、時間と手間のかかる料理となります。というのもブイヨンに肉や野菜を加えて煮込みつつ、こまめにアクを取らなければならないから。 しかも作業工程でスープが濁ってしまうと、コンソメとは認められないというほどなんです。 そうして出来上がったスープを布などでこして、味付けをしてようやく完成します。鳥だけじゃない
コンソメは鳥をベースにしたものというイメージがありますが、本来は材料によって味が変わります。
- 牛のブイヨンと牛すね肉を使った、コンソメ・ドゥ・ブフ
- 鳥のブイヨンと鶏肉を使った、コンソメ・ドゥ・ボライユ
- キジや鹿といった、狩猟で取れる肉(ジビエ)を使った、コンソメ・ドゥ・ジビエ
- 魚のブイヨンを使った、コンソメ・ドゥ・ポワソン
ブイヨンとコンソメの違いや使い分け方
ブイヨンは「出汁」
ブイヨンは肉や野菜を長時間煮込んだ、いわゆる出汁。そのため野菜や肉の旨味はありますが、味付けは別に加えなければなりません。 ブイヨンの使い方ですが、一番わかりやすいのが野菜や肉をくわえて煮込むもの。塩コショウで味付けをすれば、簡単ポトフの完成です。 ポトフ以外にも、カレーやシチューの具材を煮込むときに使うと味にコクが。市販の顆粒ブイヨンでしたら、炒め物の隠し味として使う方法もあります。 ただし市販のブイヨンは塩分が含まれているので、しょっぱくならないように注意しましょう。
コンソメは本来は料理
本来のコンソメは、それだけで一つの料理となります。 しかし日本では、固形・顆粒の洋風だしの素という使われ方が一般的。これは本来はブイヨンの役目なのですが、日本では混同してしまっているのが現状です。 市販のコンソメの素を使う場合は、基本的にはブイヨンの使い方と同じ。 野菜や肉をコンソメを溶かした水で煮込み、スープ・カレー・シチューなどにしましょう。ただしコンソメ自体の味が濃いため、調味料は「味を整える」程度にする必要があります。ソーセージとざく切り野菜のポトフ 【野菜のおかず:レシピ大百科】 ※市販のコンソメの素を使用した、ポトフのレシピです。
それぞれ代用は可能か?
市販のコンソメ・ブイヨンの素に限って言えば、それぞれ代用は可能です。 ただしブイヨンの代わりにコンソメを使う場合は、味が濃くなるのでやや控えめに。またコンソメの代わりにブイヨンを使う場合は、味がやや薄いので調味料で味を調節しましょう。便利なことに感謝
ブイヨンとコンソメは同じようなものと思いがちですが、実は立ち位置が違います。ブイヨンは・・・出汁の一種で、ここに食材を加えて料理として完成させるもの。
コンソメは・・・スープ料理の一種で、ブイヨンをベースに時間を掛けてつくり上げるもの
です。
しかし日本では「洋風だしの素」として、どちらも煮込み料理などのベースとして使われます。
どちらも本来は時間を掛けて作られるものですので、簡単に使えることに感謝したいですね。
コメント