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大根おろしが辛くなる理由は?
大根の辛味の原因は、「アリルイソチオシアネート」という成分です。別名、辛子油とも呼ばれています。でもこの成分は、もともとは大根の中には存在していないんです。 アリルイソチオシアネートになる前の成分である、 「グルコシノレート」 「ミロシナーゼ」 という酵素が大根の中のそれぞれ別の場所に存在しています。 そして大根を切ったりすりおろしたりすることで細胞が破壊されます。するとこの二つの成分が科学反応を起こしてアリルイソチオシアネートが生成され、大根おろしが辛くなるのです。 アリルイソチオシアネートは、ワサビやカラシにも含まれる成分なんですよ。
この、アリルイソチオシアネートを作り出す成分は、大根の部位によって含まれる量が違います。大根の先端の部分が一番多く、反対側の葉部分のつけ根(大根のくび)の10倍もの含有量となっています。辛味の感じ方もずいぶん違ってきますね。
また、成長途中の若い大根には多く含まれ、成長するにしたがって辛味は減少します。
それから、夏の大根は冬の大根に比べ辛味を強く感じることがあります。これは品種が異なり、夏の大根に辛味成分が多いためなのです。大根はもともと冬が適作の野菜ですよね。
夏に作るためには、
- 暑さにつよい
- 薹(とう)が立たない
- 病気に強い
大根おろしの辛味をなくす方法
辛味成分の少ない部分を使う
大根の中でも、辛みのもととなる成分量が少ない、「葉に近い部分」を使います。 また、皮の近くは辛味が強くなるので、芯に近い部分を使用すると良いでしょう。辛味成分が生成されにくい方法でおろす
鬼おろしのような、目が細かく鋭利なおろし器で、直線的に一気におろすとアリルイソチオシアネートが大量に生成されてしまいます。 そこで有効なのが、- セラミック製のもの
- 目の粗いおろし器
アリルイソチオシアネートを揮発させる
辛味成分アリルイソチオシアネートは揮発性の成分です。 大根をおろしたら、電子レンジで1分ほど加熱する、またはラップをせずに冷蔵庫で30分以上おく、といった方法でアリルイソチオシアネートを揮発させて辛味を抑えることができます。
調味料を加えて酵素の働きを阻害する
大根おろしにしょうゆやポン酢、レモン汁を加えると、酵素の働きを阻害して辛味を抑えることができます。また、酸味や旨味を足すことで、辛味を感じにくくなりますよ。冬の定番ですね。お餅を大根おろしと一緒に、美味しく食べましょう! ※正月の定番おろし餅の作り方
辛味をなくすいろいろな工夫で、家族みんなで大根おろしを!
大根おろしは、- ビタミンC
- 消化酵素のジヤスターゼ
- 食物繊維
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