「直す」と「治す」の違いとは?使い分けはどうする?

日常会話で「なおす」という言葉は良く使われます。言葉の意味も理解はできますよね。ただし、それを漢字に「なおせ」と言われたら、「直す」「治す」のどちらの漢字をあてはめれば良いでしょう?

きちんとした漢字の意味を知っていないと、使い分けることって難しいですよね。

「直す」と「治す」の意味・違い、そして正しい使い方についてまとめてみました。

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「直す」の意味は?

まずは、漢字で「直す」という意味を国語辞書と和英辞典とでそれぞれ確認してみました。

国語辞書では?

・もとの良好な状態に戻す、
・良好な状態に改める
・別の状態に変える
・もっとよくなるように改めてもう一度する

(by Goo辞書)

とあります。

和英辞典では?

・修繕する
・整える
・矯正する
・元通りにする
・訂正する
・改善する
・変更する
・換算する
・翻訳する

(by Weblio辞書)

とあります。

「治す」の意味は?

「治す」も同様に、国語辞書と和英辞典とで確認してみました。

国語辞書

・病気、けがなどを治療して、元のようにする

(by Goo辞書)

とあります。

和英辞典

・治療する

(by Weblio辞書)

とあります。

「直す」の意味は様々あるのに対し、「治す」の意味は1つしかありません。

単語の意味を調べることって意外と多いですよね。Wordで入力中にも単語の意味を簡単に知ることができる方法があるんですよ。参考までにですが、こちらの動画でも調べ方が解説されているので一度ご覧になってみてください。

◆Wordで単語の意味を調べる

「直す」と「治す」の違いは?

「直す」と「治す」、それぞれの意味を理解した上で、どのような違いがあるのかを考えてみましょう。

簡単に言うのであれば、「直す」と「治す」にはこのような違いがあります。

「直す」 ・・・ 物(人に用いる場合もある)に対して
「治す」 ・・・ 人 に対して

でも、「直す」が物と人との両方に用いられるとなると、違いを区別するには少し曖昧ですよね。

はっきりとした違いを理解するのであれば、このように言うべきでしょう。

「直す」 ・・・ 物や人を良い状態にしたり、物を別のものに変える時に用いる
「治す」 ・・・ 体の病気や症状に対して用いる
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直すと治す、それぞれの使い分けは?

「直す」と「治す」の意味と違いを理解した上で、次はそれぞれの使い分けについて考えてみました。実際に5つの文を挙げています。

その文での「なおす」は、「直す」と「治す」のどちらに正しく当てはまるのでしょう。

1.姿勢をなおす

「悪い姿勢から良い姿勢にする」と考えてみるとわかりやすいですよね。「人を良い状態にする」の意味を持つ「直す」が正しいですね。

2.癖をなおす

一見、「治す」と思いがちですが、これは「直す」となります。「癖」「繰り返してつく習慣」を意味します。「治す」を用いる、体の病気や症状とは違いますね。

3.性格をなおす

同じように、これも「治す」と書きたくなりませんか? 「性格」「その人の感情や意志などの傾向」を意味します。

そう考えると、やはり体の病気や症状でないことがわかります。体の病気や症状で用いる「治す」でないことがわかると、「直す」が正しいと言えますね。

4.日本語を英語になおす

「日本語を英語に変える」と考えてみるとわかりますね。「ものを別のものに変える」の意味をもつ「直す」が正しいということになります。

5.虫歯をなおす

「虫歯」「口の中の病気」です。こう考えると簡単ですね。「病気」に対して用いる「治す」が正解です。

意味と違いを理解して使い分けてみると、おのずと正しい「なおす」へ導かれます。

「治療」がカギ!

「なおす」の意味・違い・使い分けによって、「直す」と「治す」を実際に上手く使い分けるコツがわかったのではないでしょうか。

1つしか意味を持たない「治す」に目を向けて考えると良さそうですね。あくまでも「治す」は、病としてのみ用いられます。

「なおす」=「治療」?「なおす」は「治療」なのかどうかを基準として考えてみてください。治療なら「治す」、それ以外なら「直す」と、すぐに正しいほうが見つかりますよね。

これであなたも「直す」と「治す」に迷うことはありませんね。

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雑学

 

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